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冷凍食品売り場の“弱者4ブランド”を、カテゴリーを駆け上がる存在へ
低認知に苦しむ味の素の4ブランドを、それぞれ異なるポジションと精緻なターゲティングで再設計。限られた予算でも成長を実現。
味の素フーズ・ノースアメリカからAORとして任されたのは、1ブランドではなく4ブランド。José Olé、Ling Ling、Tai Pei、そして味の素本体。3つは数十年の歴史を持ちながら、実態は“スタートアップのまま”。流通はあるのに、ユーザーは極小。José Oléでさえ800万人未満、あるブランドは100万人にも満たない規模でした。さらに、100年以上の歴史を持つ味の素ですら、アメリカではほぼ無名という状況でした。
しかも戦場は、冷凍スナック/ホットミールという激戦区。Totino’s、Marie Callender’s、Stouffer’s、Hot Pocketsといった巨人がひしめき、総ユーザー約1億1900万人の中で、主力ブランドは1500万人以上を抱える規模感。一方で我々の4ブランドは、ほぼ“点”の存在でした。さらに厄介だったのは、アジア系3ブランドのラインナップが酷似していたこと。餃子、米、麺、春巻き——パッケージが違うだけで、中身も印象もほぼ同じ。これでは差別化どころか、自社内での競合すら避けられません。
「広告を増やすだけ」では勝てない。
そこで私たちはまず、独自の5C分析(Consumer/Category/Culture/Competition/Company)を実施。見落とされていたホワイトスペースとブルーオーシャンを特定し、戦略の土台を再構築しました。ターゲティング、メディア設計、クリエイティブ——すべてはこの洞察から逆算。さらにアジア系3ブランドには、それぞれが明確に棲み分ける“スイムレーン”を設計し、メッセージも投資もぶつからない構造へ。競合の何倍もの予算差がある中で、私たちに残された武器は“精度”だけでした。
結果は明確でした。
4ブランドそれぞれに、異なるターゲット、異なるポジション、異なる成長ストーリーを確立。相互に食い合うことなく、関連性とブランド価値を高めながらユーザー数は着実に増加。
正しい戦略があれば、小さな丘も山になる。
時には、山脈にすらなる。
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